おばあちゃんから私のまで、着物(18)



あかんよ、こんなん
めっちゃショックやったし・・・・・






これ、卒業制作、草木染、東北のおばあさんの手紡ぎの糸。

考えて考え抜いてこれにした。
横縞はランダム、全体に織り方は市松に、
イメージは 「能衣装」



その時の全身全霊をかけて作った。


美術館を借り切っての学校全体の卒業展覧会。
一人づつ評価が下される。


私、自信あったんです。

何ともガラスの向こうに飾られた 私の着物、 惚れ惚れしてたし・・・・


私の番、

「あかんよ こんなん!」 その一言・・・・・・・

食い下がったわ、 「なんでやのん! わからへんわ」


小野先生に静かに言われました。
「横縞、ランダムやろ、 これをパターン化したらよかったんや、
それが出来たらプロや、 わかったか、これは・・・あかん」


一瞬にして、大きな風船は割れました。




その後、残っていた糸でピンクから赤茶の鰹縞で帯を織りました。
これはもぉ、徹夜3日間。



先生のたっての希望、 「卒業式に着て欲しい」

着させてもらいました。 


その後、何年か経って先生に聞きました。

「お前、あの時潰しとかんとこの道に入ったやろ、それはあかん。

お前には普通の結婚をしてもらいたかった」



女の人が織物を選ぶと「織物と結婚してしまう」とよく言われます。
先生の周りにも独身のまんまの織り手や作家さんが沢山いらっしゃいます。
そぉなって欲しくなかったと、

私が平凡な結婚をしたかどうかはいざ知らず、

兎に角、先生の企みは成功したのでした。








2007/09/04