おばあちゃんから私のまで、着物 (6)

 

おばあちゃんの形見

 

この帯はおばあちゃんの形見、名古屋帯に仕立てたぁるけど、

前は、袋帯やった、重たい帯や。

 

 

見てのお通り、木目調の地織りに、ほんまもんの金糸、銀糸、赤茶、鶯色で小さい燕の織りが入ってる。

地味な帯のわりに、高価な帯やわ。

この帯も百年は経ってのぉても、それに近い年齢やね、

私の年齢ではもぉ、締められるんやけど、おばあちゃん、小さい人やったから私には短い。

作り帯にでもせんと使われへん。

おばあちゃんも中年以降から90歳ぐらいまで使ってたそうな。

最後は従兄弟の結婚式やったやろか、この帯締めたん。

さすがに最後の2年はしんどぉて着物、着られんかった。

92歳、大往生。

最後の月、全てのことを してしま仕舞わはった。

最後の週、彼女は洗礼を受けて、そ んで永い旅に備えはった。

私の大好きなおばあちゃん、

あんなに素晴らしい人はいてへん!